子どもの人生で最初の節句祝いは、家族にとって大切な節目となります。
女の子の節句は3月3日、男の子の節句は5月5日に行われ、これらの日は子どもの健康と幸福を願い、伝統的な飾り付けをするのが一般的です。
多くのご家庭では、この特別な日に親戚を招待し、食事会を催すことがよくありますが、適切な場所や挨拶、さらには服装選びで悩むこともあるでしょう。
この記事では、節句の食事会でのマナーや慣習について詳しく解説します。
節句祝いの食事会、どこで開催する?
節句の食事会は、ご家庭やレストランで行うことが可能です。
それぞれの場所には、コストやメリット、デメリットが異なるため、自分たちの状況に合わせて選びましょう。
自宅での開催
予算の目安:1人当たり3,000円から5,000円
メリット:
小さな子どもがいても周囲を気にせず過ごせる
家族だけでのんびりとした時間を過ごすことができる
コストを抑えることが可能
デメリット:
掃除や準備が手間
使用できるスペースに限りがある
メニューを自分で考える必要がある
自宅での節句祝いは、特に赤ちゃんが小さい場合、安心して開催できます。
ただし、準備に手間がかかるため、ケータリングの利用などで労力を軽減するとよいでしょう。
レストランでの開催
予算の目安:1人当たり5,000円から15,000円
メリット:
準備が不要
メニュー選びに迷わない
特別な雰囲気を味わえる
デメリット:
費用がかかる
小さな子どもがいる場合、周囲に気を使うことがある
適切な店を見つけるのに時間がかかる
レストランでの節句祝いでは、準備の手間が不要という大きな利点があります。
ただし、以下の点に注意して店選びをしましょう。
レストラン選びのポイント
・個室がある場所:赤ちゃんが泣いても周りを気にしなくて済む
・アクセスしやすい場所:駐車場完備、公共交通機関を利用しなくても良い
・節句にちなんだメニューがある店:メニュー選びの時間が省ける
初節句の食事会で選ぶべきメニュー
子どもの大切な初節句にふさわしい食事メニューと、それぞれの料理に込められた意味をご紹介します。
これらは、ご自宅での節句祝いの準備時に参考にしていただければ幸いです。
男の子の節句祝いのメニュー
メニュー:鯛
意味:「めでたい」にかけて、お祝いの席にぴったり
メニュー:赤飯
意味:赤色が厄除けの効果を持ち、お祝いごとに適している
メニュー:柏餅
意味:新しい葉が出るまで古い葉が落ちない特性から、子孫繁栄を願う
女の子の節句祝いのメニュー
メニュー:ちらし寿司(海老)
意味:腰が曲がるまで長生きするよう願う
メニュー:ちらし寿司(レンコン)
意味:穴あきのレンコンを使い、先を見通す力を象徴
メニュー:ハマグリのお吸い物
意味:一対で揃うハマグリは、一生の伴侶を願う意味を持つ
節句祝いの食事会での挨拶のポイント
節句の食事会では、適切なタイミングでの挨拶が大切です。
挨拶は以下の3つのタイミングで行います。
食事会の開始時
乾杯の瞬間
食事会の締めくくり
挨拶は父親でも母親でも、どちらが行っても構いません。
事前の準備がスムーズな進行につながります。
以下に、それぞれの挨拶の例をご紹介します。
食事会開始時の挨拶
内容:
参加者への感謝
日頃の支援への感謝
子供の健やかな成長への感謝
「本日は、お忙しい中、〇〇(お子様の名前)の初節句にお越しいただき、心から感謝申し上げます。
日頃のご支援にも深く感謝しております。〇〇は〇ヶ月で、成長の軌跡をしっかりと歩んでおります。
これからも〇〇の成長を共に喜び合えますよう、お願い申し上げます。本日は、心を込めて準備した食事をお楽しみください。」
乾杯の挨拶
内容:
お子様の成長と参加者の健康を祈る
「それでは、〇〇(お子様の名前)の健やかな成長を願い、皆様のご健康を祈って、乾杯しましょう。乾杯!」
食事会終了時の挨拶
内容:
参加者への感謝
子どもへの温かい支援のお願い
「改めて、本日は〇〇の初節句をお祝いしていただき、ありがとうございました。
皆様に〇〇の成長を見ていただけたことを大変嬉しく思います。
私たちも親として成長していく所存ですので、引き続き温かいご支援をよろしくお願いいたします。
本日は、心から感謝申し上げます。」
初節句の食事会に相応しい服装
初節句の食事会では、子供が主役であるため、彼らより目立たない服装を選ぶことが大切です。
父親は、襟付きシャツやジャケットを、母親はシンプルなワンピースを選ぶのが好ましいでしょう。
高級な会場での食事会の場合は、もっとフォーマルな服装(例えばダークスーツ)が適しています。
また、家族全体の服装を事前に話し合い、統一感を出すことも良いでしょう。
初節句に適した子供服
子供には、着せやすく華やかな和風ロンパースや袴スタイルのカバーオールがおすすめです。
初節句の食事会でのエチケット
遠方の祖父母への対応
遠方に住む祖父母の場合、招待せずとも節句祝いを行って問題ありません。
ただし、お祝いをいただいた場合は、その半額程度の品をお返しするのが一般的なマナーです。
また、孫の姿を見たいと思う祖父母もいるため、事前の相談が大切です。
両家の祖父母が参加する場合のマナー
両家の祖父母が参加する際は、会場選びを事前に話し合い、子供の年齢に適した場所を選ぶことが大切です。
乾杯の挨拶は父方の祖父が行うことが多いので、事前に依頼しておくと良いでしょう。
さらに、両家の祖父母へ帰りの手土産を用意することも良いマナーです。
食事会の手土産の選び方
節句祝いの食事会では、参加者に感謝の気持ちを示すために手土産を準備することが一般的です。
食事会の終わりに手土産を渡しましょう。
手土産の予算とおすすめ
予算の目安は、一般的に3,000円から5,000円程度です。
日持ちがし、縁起が良いものが好まれます。
おすすめは以下のような品々です。
紅白まんじゅう
紅白かまぼこ
紅白の和菓子
バームクーヘン
カステラや焼き菓子などの日持ちするお菓子
まとめ
節句祝いの食事会は、お子様の年齢や家庭の状況に応じて開催場所を選びます。
小さいお子様がいる場合は自宅でのケータリング、時間や準備に制約がある場合はレストランでの開催がおすすめです。
参加者への感謝の挨拶と手土産の用意が礼儀とされています。
女性は春らしいワンピースやフォーマルな服装、男性はスーツが適しています。
お子様には袴風カバーオールや和服風ロンパースを着せ、特別な日の思い出を写真に残しましょう。
家族で節句を祝うことは、子どもの成長を祝い、家族の絆を深める素晴らしい機会です。